「星屑の町」終了&三田村組劇評
こんにちは!
「星屑の町」1010(千住)シアターでの公演も終わり、星屑としては異例の20回公演終了!
1010シアターが始まって以来の黒字公演と、館長さんが喜んでいました。
長かったけど、楽しい毎日でした。
下北の“ふるさと”に4年前まで働いていた“おばちゃん”が北千住に引っ越していて、楽屋に来て、皆との久しぶりの再会で大はしゃぎして行きました。夫婦で働いていたあの人です!
棚橋幸代が、稽古場、本多、北千住と3度観に来て、芝居がどんどん良くなって行くのを目の当たりにしたそうです。エラい!いい女優さんになる事でしょう!
さて、『シアターアーツ』という日本最後の演劇雑誌と言っていいような本ですが、「仰げば尊くなし」の劇評が載りましたので、ぜひお手に取ってみてください。
三田村組公演『仰げば尊くなし』(作・演出=蓬来竜太)
中野@ザ・ポケット。
蓬来は仲間と立ち上げた「モダンスイマーズ」という劇団で作・演出を担当するが、外部での仕事も注目を浴びている。今年六月の東京グローブ座に鈴木裕美の演出、三宅健主演の「第32進海丸」を書き下ろしたが、十分見応えのある芝居だった。三田村組には前回、中年ヤクザの悲哀を描いた「イヌよさらば」を提供した。松井周などと違うウェルメイド系の作家だが、注目を浴びだした頃の三谷幸喜と似た雰囲気をもつ、才能豊かな大型新人だ。この芝居も生活に疲れた中年男女の同窓会を描いた秀作だ。様々な異なる職業、過去を持つ男女を周到に描きわけた。生徒全員に嫌われた教師を演じた三田村周三の演技が特筆もの。異常なイジメも実は人間や社会に真っ正直なだけだったという人物を観客に十分納得させた。中村座、MODEを経て三田村組を立ち上げ若い作家と協同する三田村の演劇の情熱と重なった。
季刊 シアターアーツ28号(2006/秋) 晩成書房 より