「絶歌」

エミちゃんが、「絶歌」を読み終わり、ボクにも読んで感想を聞かせてくれと言われ、気が進まぬながら芝居が終わった後読み終わったものの、何とも割り切れぬ気持ちでおりましたが一応整理してみます。

本の出版は控えるべきだったと思いました。被害者の家族やその関係者らが皆生きているわけですから。
いかに反省しようが、人間性を取り戻そうが、そのこととは別のような気がしました。

彼が死への志向から切なる生の志向に向かい、生命の尊厳に目覚めたこと。そして、それはものを書くことによったことはわかりますが、それは売り物としての小説であってはならない気がしました。この事件のことを書くことしか今はできないのだとしたらまだです。表現(文学)として、このことの本質の先へ行ってからだと思います。

今はまだ自己正当化と、文学に目覚めた自分に酔っているようにボクには感じられました。ボクはやはり優れた人間の一人だと読んでいるように感じてしまいました。文章が技術的なところもです。生半可ですみません!

三田村

2015-08-23 | Posted in ブログNo Comments » 

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