MODE「女殺し油地獄」
こんにちは!
本日19日をもちまして、周三の植吉日誌は「父との夏」本番が終わる4月29日まで封印で~す。
最終日の昨日は、成城のマンションで、段々畑のように作られた中庭の土留め作り。久々に舞台を終えて戻ってきた息子、保倉大朔と親方、江端君の4人です。
杭を打って6mくらいの青竹を4段に重ね、内側に防砂布を張り込んでゆく作業です。9カ所の土留めが完成した時には、美しい青竹の段々がツバキや梅の木に映えて、実にすがすがしい気分になりました。
日誌を終えるにあたり、ひとつ書き忘れたことがあったので報告しま~す。
2月の終わりの方に24℃くらいに暖かくなった日があったでしょう。
その二日くらい後に成城のお屋敷(庭に三重の塔や、枯山水、丸池や小山があるようなお庭です)のマツの手入れに入った時のこと。
朝、仕事を始めようとして入ると、歌舞伎門の端っこに体長が20cmもあろうかというカエルがいて、周りの小さなカエルがピッタリと重なり、目を閉じ、ぴくりとも動きません。
庭に戻してやろうとつっついても、まったく反応しません。あまりの大きさに親方がスコップに乗せお庭の大きな石の間に戻してあげました。
昼飯どきに見てみると、置かれたままの姿勢で寝ています。そして帰りも同じなのです。 あまりの暖かさに冬眠から出てきたのでしょうが、20℃近い温度差(この日は最低4℃でした)に穴に戻ることも忘れ、冬眠を再開してしまったようなのです。
いや~あ、その1mmくらいしか開いてない、ねぼけまなこのマヌケづらは、本当に笑えました。自然界は面白いですね。
ちなみにちょっとしたお屋敷は、どこにいっても、それぞれの庭にあったつがいのカエルがいます。家の守り神だそうです。写真を撮っておかなかったのが悔やまれます。
以上で、植吉とは5月1日までお別れです。今日からは明日の天気の心配も朝の目覚ましの心配もありましぇーん!
今日は身の回りの整理と、植吉関連の洗濯(地下足袋も)、刃物の研ぎとサビ落とし。夜は平田満さんの「罪」をスペース雑遊に観に行き、帰りに蓬莱と11月の芝居の最終調整です。
先日16日(火)にしばらくぶりにMODEの「女殺し油地獄」を笹塚ファクトリーに観に行ってまいりました。
MODEの旗揚げにあたる。近松芝居の石川耕士氏(今や国立の浄瑠璃作家)の台本で、松本修 演出の舞台。相変わらず劇場の創り方(セット)、選曲の素晴らしさはピカイチでしたが、何がすごいって、文学座の山本道子さんの演技がすごい!すべてのセリフがゴンゴン胸に突き刺さる。
自分はいつでも、ちっともいい役者じゃないと思っている道子さんがスゴイ!!拍手喝采でした。
もちろん石川さんの台本がまたものすごくいい!
挨拶の中で松本氏も書いてましたが、いつも台本をいじりたがる自分も、こんかいはまんまやったと書いてますが、この近松の言葉を持っている力には改めて驚かされました。
自分の稽古を開始するにあたって、何本か良い舞台に出会え本当に身の引き締まる思いです。
今夜の舞台も楽しみです。さあ、いよいよ明日からは自分の番です。
もうひとつ。先週から今週にかけて、阿部寛と夏川結衣の「結婚できない男」というドラマを全12巻借りてきて、あまりのおもしろさに全巻2度ずつ見てしまいました。アベカン!面白い!見てない人にオススメで~す!