小劇場の入場料に思うこと

先日、正月の残りもの(イカ、エビ、肉、野菜等)を全て入れて、石井悦子さんのお母さんの自家製白菜のトマト煮を大量に作った得体の知れないピザソースのようなものをフランスパンの上に乗せ、コーヒーを入れるのがめんどうなので、昨夜の豆腐とワカメの味噌汁をスープ代わりに昼食を済ませました。
あっ、ヤバ。また逸れそうだ。

本題に入ります。

今の世の中、経済の低迷が長引き、安売りに皆が飛びついています。スーパーには290円弁当が並び、売る側はなんとか品質を落とさず安いものを提供しようと頑張っています。それでも多くの労働者はここ何年も給料が上がらず、バイトも昔のように時給も上がらず、かなり以前と同じレベルのままです。

それなのに、この2,3年、小劇場の入場料がふと気付くと、4,000円、4,500円、5,000円、5,500円…などと平気で上がっているのです。しかも一部の良心的な集団を除いて、劇団を始めたばかりの若者達も3,000円は当たり前でとります。
もちろん、ボクも三田村組の最後は3,800円、当日4,000円という料金設定でした。しかし、ポリシーとしては3,000円台で踏ん張りたいと思ってやってきました。当日は割合で言うと数パーセントなので、最後涙を飲んでつけました。それくらいですから、5,000円取ろうと、小劇場などで1週間程度の芝居を打って、採算が合うわけがないことは百も承知です。だって、一本芝居を創るのに少なくとも一ヶ月稽古に、2週間本番やると45日間。10人出演ならその人達を拘束するわけです。プロデューサーのボクとしては、最低一日1万、一人に45万のギャラを払ってあげたいという思いでやってきましたが、到底及びませんでした。
小劇場の料金が不当だとは思いませんが、ボクが、4,5年前まで何十年か年間100本以上観てきた感想で言えば、料金に見合った芝居は、100本のうち5本あればめっけ物でした。自分もやりたくて好きで観ているのだから、文句言う筋合いはないし、そのたった一本を見つける楽しみのために銭を払ってきたようなものです。もう少し、金銭的にゆとりがあったら“お代は観てのお支払い!”“それぞれ御料金お決めください!”みたいなことやってみたかったです。

本題で何が言いたかったのか、わかりずらいでしょうが、例えば人気が出てきた集団が人気タレントや小劇場出の売れ筋役者を交えて、5千、6千、7千という入場料をとって、稽古不足丸見えの芝居を打つのは願い下げです。
極論を言えば、小劇場は自分が表現したい、観てもらいたいからやるのだから出来る限り安く、品質だけは最高を目指そうじゃあないか…!!!
……という、アホのようなつぶやきでした。

2012-01-26 | Posted in ブログNo Comments » 

関連記事

Comment





Comment