「横浜メリケン夜の宿」終わりまして

お久しぶりです。
1月21日~27日まで7回公演で行われた「横浜メリケン夜の宿」(原作:「どん底」M.ゴーリキィ)すべて終了いたしました。
シアターXにお運び下さいました大勢のお客様に心より感謝いたします。

さて、実は今回、私三田村はお客様をあまりお呼びできませんでした。
その理由は ①設定が昭和22年になっている割には戦後がきちんと描かれてていない点
②横浜メリケンという割には汽笛以外、横浜という空気感がない点
③21名もの大所帯であることは良いのですが、中に、他人の芝居をまったく観ることもなく芝居を創っているものが何名かおり、ボクがイライラしていたこと。
④自分の芝居のために若い役者に立ち位置等を指示するような役者がいたこと
⑤入場料が高いこと
⑥上演時間が2時間15分あったこと
以上のようなことがなかなかキッチリとは解決されずに皆さまに自信を持ってご案内できなかった次第です。

だがしかしです。
ふたを開けてみるとなかなかの評判でした。
ゴーリキィの原作をあまり壊さなかったことが、これらの雑多な条件を乗り越え、お客様に通じたのだと考えています。

さらに演技観の違いも、21名という20代から80代までの人の群れも、この作品に重さを与えたようです。
もちろんボクは先のような観点から全精力を使い、自分の芝居と演出家と作品と闘いました!
戦後、日本で上演されたすべての「どん底」を観ているという方にも握手を求められ、今までのどの「どん底」よりも一番良かったとまで言っていただきました。
そしてなにより楽しかったのは、他の役者からの信頼をもらえたことでした。

久しぶりに楽日の4:30から飲み始め、和やかな1,2次会。そして丹古田さん他、数人の仲間と翌日朝の8:00まで飲み明かしました。

いろいろな意味で芝居というものの奥の深さを味わいました。
改めて、観ていただいた方、そしてボクのけんか腰の芝居創りに付き合ってくれたすべてのスタッフ、キャストの皆さまに、この場を借りて御礼、謝罪申し上げます。

2014-01-31 | Posted in ブログNo Comments » 

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