「伝説の男」役者紹介:第七回ガンちゃん(高橋麻理)
いやいや、寒いです。
なんで?
なんで?
なんでゴールデンウイーク空けなのに、こんなに寒いのでしょうか?
雨にも負けず、風にも負けず、稽古に精進したいものです。
さぁ、私高橋麻理が「ガンちゃん」を紹介させていただきます。
ガンちゃんと私は扉座という劇団のお仲間なのですが、うちの劇団って30人ぐらいいるのかな?唯一の同い年です。
不作だったんでしょう…。
ガンちゃんは、たまたま劇団に入った時期が、私より3、4年遅く、まりさんなんて「さん」付けで私の事を呼んでくれています。
このガンちゃん、入って一年間は大人しく真面目に研究所生活を過ごしておりました。
私も、なんて清々しい好青年なんだと思ったものです。
そして、厳しい査定を経て準劇団員になったガンちゃん。
では、ここでガンちゃんの人となりを紹介するお話を一つ。
数年前の話です。
うちの劇団は四月に、準劇団員になった人のお祝いと、新しく研究所に入ってくれた方達との親睦会と、ただ飲みたいのとで、お花見をやっています。
まぁ入所式の日に錦糸公園というところでやるのですが、毎年毎年四月始めの夜というのはとっても寒く、時間が経てば経つほど参加者の気持ちはドンヨリとしてきます。
そんな時、始めての後輩ができたご機嫌なガンちゃんは、輪になって飲んでいるみんなの前に踊り出ました。
どうした、どうした、寒さを吹っ飛ばすような面白い事でもやってくれるのかと、みんなはガンちゃんに注目しました。
明らかに目がおかしいガンちゃん。
その日会ったばかりの後輩達に、抱えられながらふらついてるガンちゃん。
副座長の元になだれ込むように倒れたガンちゃん。
チューでもするんじゃないかってぐらい、顔の距離を縮めているガンちゃん。
そして、一言…。
「俺、権力者って嫌いなんだよね」
って言い放ったガンちゃん。
凍り付きました。
副座長は随分まるくなったよねと言われてはおりますが、昔は若者への教育の為なら手も足も出すような、優しい優しい先輩です。
その後どうなったかは…。
ガンちゃん、、、
今や扉座を背負って立つ立派な役者さんになりました。
次の日何にも覚えてないってスゴイ事だなぁ。
そんな人なのです。
なんか、怒られそうな事しか書けなかったけど大丈夫かしら?
挽回するように付け加わえますが、いろいろな意味でタフで面白い人です。
きっとこの現場でも、伝説を残してくれる事でしょう。
伝説の男になってくれ!